こんにちは。この記事は上記の条件に近い方に参考にしていただくために書いた、実録体験談です。具体的には以下のようなことが分かる記事となっております。
再就職する気がなくても失業保険を受け取ることはできるのか
失業保険のことを何も知らない。受給するためには何から始めればいいのか
失業保険はいくらくらい貰えるのか。手続きはどの程度面倒なのか
FIREした際の退職後の手続きを知りたい
今回は失業保険編第1弾になります。筆者自身の手続きが進むたびに更新して、それぞれの手続きを詳しく書いていく予定です。私が実際に手続きをする中で疑問に思ったこと、失敗したことなどを共有していきます。
よくある、正社員10年未満で自己都合退職(待期期間2か月・90日日分の給付金がもらえる)パターンですが、相当額の資産を持って悠々自適の無職生活を目指しているので、雇用保険の理念とマッチしていない部分があり、使えない制度・気を付けなければならないことなども出てくる予定です。
参考になりそう、あるいは面白そうと思われた方はこのまま読んでいただければ幸いです。
ちなみに、ブログ主の経歴はこんな感じ。退職時は、手取り18万くらいです。
失業保険とは?
すご~く簡単に説明すると、
失業保険とは、雇用保険に入っていた方が勤めていた会社を退職し、新たな職を探す期間(つまり無職期間)に生活に困らないよう給付されるお金です。
雇用保険は、「従業員」であれば、アルバイト・パート従業員でも加入の対象となっている場合があります。自分が加入しているかは、給与明細で雇用保険が天引きされているかで確認することができます。
一般的には、退職してから1~2週間後に、勤めていた会社から「離職票」という書類が送られてくるので、それを自分でハローワークに持って行って手続きをする流れになります。
だいたいの目安として、勤めていたときの月収の半分程度が3か月以上もらえます。
受給資格には条件が定められており、人によって、受給できる/できない、給付を受けられる金額・日数は異なります。
失業保険は、公的な制度の手当であるため、悪い言い方をするとお役所仕事というか……民間の保険のように「インターネットで請求手続き完結!」なんてことはありません。申請から受給開始、受給終了までそれなりに手続きが挟まるので、面倒ではあります。
しかし、手続きによってもらえる金額は、手続きの面倒さと比べてもだいぶ助かる金額です。資産1億円あっても全然うれしいです。働かずに給料の半分……そりゃあ再就職に向けて活動している人には、「いつも以上に働いてますが?!」って感じの期間かもしれませんが、それでも忙しい合間を縫って手続きするだけの価値は十分にあるものだと思います。
せっかく在職中に雇用保険料を徴収されていたのですから、もらえる条件がそろっている方は申請されることをお勧めします。
なお、このブログは制度について詳しく解説するブログではありません。私自身にかかわる問題については取り上げていきますが、すべてを網羅するわけではありませんので、失業保険の受給資格の詳細はご自分で調べてください。
おすすめのサイトはこの辺です。
ハローワーク公式サイト(公式・最新情報が乗っているはずです。でもちょっと分かりにくいです。)
明るく楽しく!無職生活(個人ブログ・ダントツで分かりやすいですが、個人ブログのため、制度の改正に追いついていない可能性があります。)
あとは、YouTubeで検索をかけるのもいいですね。上記の個人ブログの動画版の「サンデーマネーチャンネル」が分かりやすいですよ。
筆者の場合の失業保険受給資格・悩みごと
基本情報
私の雇用保険受給の概要は、以下のようなものです。
離職理由 自己都合 待期期間 2か月
雇用保険加入年数 9年 → 給付日数 90日
退職前給与概算 24万程度/月 基本手当日額 5,500円程度
退職年月日 H6/3/31 最短で7月(6月分)から支給開始
65歳未満で自己都合退職の場合は、雇用保険の被保険者期間が10年未満であれば、失業保険を貰うまでの待期期間が2か月あり、その期間が過ぎた後に90日分の手当を、3回に分けて受け取れます。
私の場合は、4月上旬に手続きに必要な書類が届き、すぐに申請して、申請日合わせて3回ほど手続きに出向いて、7月から手当が振り込まれるという流れです。
今後の詳しい手続きについては、順に紹介していくので、そちらを参考にされてください。
失業状況はごくごく一般的
私は、高校卒業から9年間同じ会社につとめ、ちょうど満9年となる2024(H6)年3月31日をもって退職しました。勤め先は中小企業でしたが、正社員だったので、雇用保険は入社時からずっと加入していました。
また、それなりの従業員数がおり、毎年数人は退職者が出ます。ホワイト企業と呼んでいいところでもあったため、総務部の知識面・良識面ともに、手続きに支障がなく、書類がなかなか届かない等のトラブルも起きませんでした。
人によっては、「アルバイトから入って途中で加入条件を満たしたけど、失業保険受け取れる加入期間の条件満たしてるのか分からない」とか「書類がこない!会社に聞いても分からないとしか回答しない!」などトラブルが発生することもあると思いますが、こういったことはありませんでした。
退職後の展望が非一般的(FIRE向け記事)
失業保険の受給条件として、「失業の状態にあること」というものがあります。
ここでいう「失業」とは、単なる無職のことではなく、「就職の意思と能力がある」無職を指します。つまり、まだできていないけれど再就職する気があってちゃんと活動している、怪我や病気・妊娠育児等で就職が難しい人以外ということになります。
私の退職後の展望は、この「就職する気がある」という部分についてグレーゾーンであったため、失業保険の受け取りに躊躇しました。
私の退職後の展望は、いわゆるFIREという、労働をせずに資産収入だけで生きていくということを、とりあえず数年やってみて、やりたいことをやりつくしてから再就職するか考えるという、マイペースなものです。
失業保険の受給申請期間は1年以内ですので、私の願望通りの未来を前提とすると、失業保険の受給条件は満たしません。
私は申請をする前(というか退職をする前)に失業保険について少しだけ調べましたが、この受給条件は基礎の基礎なので、一番最初に記載されており、私は1行目から10分くらい先に進めませんでした(笑)
厚生労働省の思惑と、私の展望はマッチしない。これって不正受給になりかねないのでは……。と思いましたが、9年間雇用保険を支払い続け、他の受給要件は満たしていない(妊娠出産時やケガの時に該当することがある)ので、これまでムリヤリ給与天引きされてきた保険の恩恵を全く受けられないのは悔しくて、失業保険はどうにか受け取りたい……。
「私に失業保険を受け取る資格はあるのか?」
自問自答の末、私は結論を出しました。
「再就職意欲?ありますよ。2年間ゴロゴロするよりも魅力的な求人があれば再就職します」
ウソは言っていないのでセーフ。
ちなみに、私の理想の求人は、正社員で未経験可・運転免許不要、かつ残業10時間以内の不動産業界か、好きなショップの販売員で残業ナシ、週3・4時間勤務で、前職レベルの給与がもらえるところ。あるいは、どうしても挑戦したい仕事を見つけたときです。働かなくても生きていける資金があるので、前職と同じくらい大変な仕事も、前職より低いお給料や長い労働時間の求人はお断りですし、強く切望するくらい興味をそそられたところに行きたい。そんなところが自分を雇ってくれるとは思わないけれど(笑)
実は私は退職ギリギリまで一旦転職してみる選択肢を考えていたので、全く再就職する気がないというわけではないんです。無職状態でやりたいことより強くやりたいと思う仕事が見つかればいつでも就職を目指しますし、ちょこちょこ求人情報も見てはいます(ほぼ興味本位ですが)。なので、こう言ってもウソではないと思うんです。滑り止めで受ける企業に対する志望動機くらいにはウソじゃないんです。
FIREを目的に退職した人は悩むかもしれませんが、失業保険は失業者の半数以上が受給している手当で、ハローワークの職員さんたちは各ハローワークごとに毎日100人以上の求職者の手続きをこなしているはずです。1人1人の受給資格や就職活動の状況についてそんなに突っ込んでこないと思います。(現時点では実体験が不足しているので予想となります。)
また、ハローワークに申請している人の就職意欲を正確に測定する方法はありません。現在ハローワークでは「求職活動を所定の回数以上行う」という基準で意欲を測るという方法をとっています。この制度は、その基準に沿って意欲を示せるなら受給資格があると読み取ってしまうこともできます。
「再就職する気はみじんもないけど手当は寄越せ!」は完全アウトですが、「求人サイトにも複数登録していて求人情報にも目は通している。ハローワークで定義されている就職活動も行った。しかし、再就職に至るかは分からない」という心情で受給の申請をするのは許容範囲かなと思いました。
私の結論は以上です。
同じような状況のFIRE目的で退職した方は悩んでしまうところかと思いますが、他のブロガーさんもこのテーマは扱っていますので調べてみて、私の意見含め参考にしつつ、最終的には自己責任で決めていただければと思います。失業保険の不正請求は罰則が重いのでその点にはお気を付けて!
失業保険受給 最初の一歩は「受け取る資格があるかを調べること」
失業保険受給の第一歩は、自分に失業保険を受け取る資格があるかを確認することだと思います。1秒で受け取る!受け取れる!と判断できる方もいると思いますが、複数回の転職を経験していて自分が受け取る資格があるか分からない人や、私のように自分の状況が少数派で受け取る資格があるか分からない人もいると思いますので、まず失業保険を受け取れるかを調べましょう。(上記で紹介したハローワークの公式サイトなどから調べてみてください)
調べるのが面倒な方は、退職後に会社から送られてくる離職票を持ってハローワークへ行けば確認ができると思います。しかし、そのためにハローワークへ出向くのも手間ですし、ハローワーク職員さんにも申し訳ないです。自分が安心感を得るためにも、まずは退職前に自分が受け取る資格があるのかを調べておくことをお勧めします。
次回予告
人によって給付額や給付日数、利用したい制度、今後の展望など様々な条件が異なってきます。
失業保険について「受け取る資格がある」と分かったら、次は、いくらほど受け取れるかと、失業保険以外にも利用したい制度はないかを確認しておくと、先の見通しを立てることができ、安心感や制度の手続き漏れの防止に繋がります。
給付額はシミュレーターで計算することができます。個人的には、転職サイトdodaが提供してくれているシミュレーターが使いやすかったです。(会員でなくても使えます。)
ただし、シミュレーターで計算をするには、上記のように6か月分の賃金総額を入力する必要があります。ここに入力すべき金額は、銀行に振り込まれた金額とは異なる場合があります。正確な金額を求めるためには、6か月分の給与明細を用意して、計算に含まれる手当(残業代、通勤手当など)と含まれない手当をチェックしながら足し算する必要があります。
ハードルが高いと感じる方は、無理にやらなくてもいいと思います。
長くなりましたので、今回はここまで。
次回も、実際に失業保険受給に向けて具体的な行動を起こす前に、ウダウダ考えていたことのまとめとなりますのでよろしくお願いいたします。