実家に住む人がいなくなりました。
誰しもに起こりうる、いつか経験すること。私がその問題と向き合うことになったのは、26歳のとき。
一人っ子としてマンションの一室で生まれて、中学生のときに母が出て行って、社会人になった私が実家を出て、約8年、そこは父が一人で住んでいた家でした。
そして、父が60前半で早世した秋の日、その家はついに空き家になりました。
もともと病気を患っていたとはいえ、父が倒れてから死亡するまでの期間は短く、その間意識の回復もありませんでした。そのため、何かを言い残す時間はゼロ。
頻繁に実家に通うどころか、亡くなる4年前くらいにお見舞いに行ったら機嫌を損ねてしまった父に合鍵を没収されて以降、実家に何年も立ち入っていなかった私の孤独な実家じまいが幕を開けました。
ご挨拶・このブログが参考になるのはどういう方か
というわけで、プロローグはここまで。
ご挨拶に参ります。
私は、おくつま べてぃ。仕事をリタイアしてのんびり一人暮らしを楽しんでいる20代独身女です。
働き盛りで仕事を辞めたり、ブログタイトルが1億円の妻だったり、少々独特な人生を歩んでいるのですが、そこは今回のお話には関係ありませんのでじゃかじゃか飛ばして参ります。
今回の問題での私の立場は、いたって平凡。
「ひとりっ子」で、
「両親が亡くなって実家を相続する」ことになって、
「とつぜん空き家になった家をどうにかする必要に迫られた」
という、よくある話です。
よくあることだったので、ブログにそのときに使ったサービスや空き家処理のながれ、不動産屋さんとのやりとり、実家じまいの悩み、詳細に書いたら、どなたかの参考になるのではないかと思いました。
完全に私と同じ状況の方は限られると思いますが、以下のような方には部分的にでも参考にしてもらえたら嬉しいです。
このブログが特に参考になりそうな方
・実家じまいをする必要が出てきた
・頼れる人がいない
・親と話し合えないまま、何も分からない実家を相続することになった
・住んでいた人が亡くなって物がそのまま残っている家を相続することになった
・不動産会社に仲介、もしくは買取を依頼して家を売りたいが、どちらにすればいいか分からない。なんなら仲介と買取の違いも分からない。
・不動産会社に仲介や買取をお願いするときの流れ(実体験)が知りたい
それ以外の方にも、部分部分で参考にしてもらえれば幸いです!
本ブログの記事においての注意点
なお、本ブログにはアフィリエイトが含まれますが、特定の企業から依頼を受けて書いた文章は一切ありません。
体験を書き記していく中で、実在する企業様(不動産屋さん)のサービスの詳細を紹介することがありますが、企業様の実名は出していません。また、内容にも参考にするのに支障のない程度のフェイクを入れてあります。筆者の住まいや実名などを特定されないための処置ですので、ご了承いただければと思います。
実家じまいの流れ
実家じまいをブログに書くにあたって、いくつかの構成に分けて紹介していきますので、そのご紹介を。
各記事は、別途まとめページをつくってアクセスしやすく整理する予定です。今はこんな紹介がある予定なんだ程度でご覧いただければと思います。
1.実家の片づけ
ひとり暮らししている父がふつうに暮らしていて突然倒れてそのまま亡くなった……という経緯ですので、食べていた食事の残りがそのままテーブルに。
家財一式と、男やもめならではのアダルトな趣味の本やポスターが家じゅうに残されていました。
苦手な方もおられると思うので、ここでは写真を割愛いたしますが、個別ページの方では惨状が伝わる程度の加工をしたうえで、ほぼありのままの状況を紹介します。
ひとことで言うと、「腐るものは少ない汚部屋」。
食事や調味料関連など腐敗するものもありましたが、それは常識の範囲内。それよりも、透明なゴミ袋に入れて収集に回すのもはばかられるピンクな本・ポスター・DVDの山に大変苦労しました。
このターンは、同時進行で親族との相続争いがありましたので、片付けていい権利を確保するところから始まり(娘なのに……(^-^;)、1年以上の時間がかかりました。
相続争いについては、あまりにも特殊すぎることと、身バレがこわいので紹介はしません。
軽い奮闘記と、実家じまいの際に利用できる買取サービスの紹介、それから諦めてゴミ屋敷を片付けてくれるようなサービスをお願いすることにするまでを紹介する予定です。
2.誰も住まなくなった実家をどうするか悩む
こちらは具体的な行動ではなく、私の悩みや愚痴を綴ることになると思います。
とつぜん実家じまいをすることになったとき、どうするべきか。「私はこういう事情があったので、こうした」という紹介をしますので、似た状況の方の考えを整理する一助になれば。
3.不動産屋さんの相見積もりをとる
2で、不動産会社を利用することに決めたので、お願いする会社さんの選定へ。
各社ごとに特色があり、見積もりの値段も大きく異なりました。不動産だと、数百万の差が平気で出るんですね。
私は気合を入れて5社の不動産会社に相見積もりをとったので、そのときの流れ、感じたこと、最終的にどんな基準で契約する不動産会社を決めたのかを記録しようと思います。
社名を公開することはありませんが、大手と地域密着型の違いなどを一般人目線でレポートしたものになる予定です。
4.契約した不動産会社と、不動産を売り出す
1の片づけなんですが、実は4の段階に至ってようやく完了することになります。
不動産会社と契約することで、片付けも含めた実家じまいの強力なサポートが得られましたので、そのお話。
実家の家財をきれいさっぱり片付けて、写真を撮って、レインズに登録して募集をかける。
そこまでにも、例えばものを片付けるだけではなくリフォームをするかとか、壁紙だけでも張り替えるかとか、それによって得られる費用対効果はどうだとか、たくさん決めることがありましたので、紹介しようと思います。
このときは「仲介」で売り出しをかけました。
5.不動産の買い手が見つからない……
売り出した物件は3か月以内に売れることが一番多いらしいですが、実家は状態が悪かったこともあり、買い手探しに難航しました。
1か月、2か月、3か月……担当者と話し合いながら対策を練り、そして方針を変更することにしました。
6.実家の不動産を買い取りに出した
一般の方に住まいとして売るのではなく、不動産会社に紹介してもらった企業へ売却することに。
途中で方針を変更するとどうなるのか、いくらで売れたのか、どの程度の時間がかかるのかをご紹介予定。
買取にした後は、スムーズに話が進みました。
7.売却完了後のもろもろ
契約締結後の不動産会社への挨拶や、その次の確定申告のときに不動産を売却した利益を申請したときの話など。
確定申告については、特例が適用されない状況だったので、もっともシンプルな申請内容になったと思います。特殊例の参考にはならないでしょうが、必要な書類など参考にしてもらえたらと思います。