【退職・FIRE】退職後、ハローワークへ行くまで【失業保険】

FIRE

この記事を読んで分かること
・退職後に失業保険をもらうための第1歩、求職申込と受給資格の決定の手続きをするための具体的な流れ
・実際にどういう流れで申請をしたのかの実体験

この記事を書いた筆者↓

全体のまとめはこちら

求職申込と受給資格の決定 とは

Q1 何のために必要なのか

 失業保険を受け取るために必要です。失業保険は自動で支払われるものではないので、退職した後はハローワークへ必要書類を持参して「受給資格の決定」を受けないと、資格があっても失業保険は支払われません。失業保険をもらう条件を満たすために、ハローワークで仕事を探しますよという登録の「求職申込」もセットで必要です。
 なお、この記事では、以降「受給資格の決定」を受けるための手続きのことを「申請」と書いています。

 退職したら絶対にしなければならないわけではないので、数日内に再就職することが確実である場合や、しばらく就職する気が全くない。失業までの雇用保険加入期間が足りないなど、失業保険の受給資格を満たさない場合はしなくてよい手続きです。

Q2 いつからどうやれば申請できるのか

 前回の記事↑に書いてある書類をそろえてハローワークへ行けば申請ができます。
 書類がそろうまでに、最短でも正式に退職してから10日間程度を要します。期限は退職後1年ですが、ギリギリになると受け取れる失業保険が少なくなったりするので、無職になったその月に行くことをお勧めします。

Q3 ハローワークへ行くまでの期間は何をしていればいいのか

 無職であれば基本的に自由ですが、失業保険の受給には「失業状態」というものに該当する必要があるため、申請後しばらくはアルバイト等のお仕事ができません。
 物理的に禁じられるわけではないですが、やると失業保険の受給時期や金額に影響が出ます。申請直後の7日間はとくに厳しく一切仕事ができないので、失業保険以外の収入が欲しい方もアルバイト等はまだ始めない方が無難です。
 求職活動も、再就職が早く決まりすぎると失業保険の受給資格を満たさないこともあります。

 申請に行った日に、ある程度今後の予定(ハローワークへ行くために予定を空けておかなければならない日)が判るので、できれば私用についてはその後に計画を立てることをお勧めします。

 はやく良い再就職先を見つけることではなく、失業保険を貰うことが優先事項の一番上にくる場合は、無職(なにもしない)でいてください。
 失業保険はもらえればうれしいけれど、できるだけ早く再就職することが優先という場合は、退職後時間が経つほど不利になっていくので、全力で再就職に向けて活動すべきだと思います。そのうえで、必要な書類がそろった時点で再就職が決まっていなければハローワークへ行って申請をしてください。

 失業保険の受給資格を満たしていて、受給を検討されている方は、必要な書類が揃うまでは健康保険や国民年金の切り替えなどの無職になった時点で必要な手続きをこなしつつ、受給申請に必要な書類(Q2参照)をそろえておき、あまりの時間は、再就職のための活動に費やすか、無職という立場でしかできないことを楽しむのがおススメです。
 私の場合は、長期休みを楽しんで仕事をしているはずの時間にのんびりしてみたり、思う存分ゲームをしてみたりしていました。
 仕事を辞めて環境がガラッと変わる期間なので、体と心を切り替えるためにも思いっきり体を休めるリフレッシュ期間にして、書類がそろったら、速やかにハローワークへ申請に行きましょう。
 まぁ、私の場合は1年程度再就職する気がなかったのでリフレッシュもなにもって感じでしたが(笑)

実体験レポート

退職~離職票が届くまで

 私は2024.3/31に退職したので、4/1~4/10の離職票が届くまでの話となります。
3月の時点で溜まっていた有給を使ってお休み期間に入っていましたが、正式な退職をもって発行される書類が必要な公的手続きがちょこちょこあるので、以下のようなことをしていました。

4/2 中退共の解約手当金(退職金)請求

 中小企業に勤めていると、退職金の全額が会社から直接払われる退職金ではない場合があります。私の場合、入社数年目で、中小企業退職金共済金というものに加入させられ(社員は強制的に加入させられる)、退職時にはその解約手当金が退職金として払われることになります。
 加入しているかはお勤め先によりますが、私は加入していたので、有給消化に入る前に貰っていたこの書類を4/1以降に郵送すれば退職金(共済金)が支払われるよと説明を受けていました。

 面倒なのですが、仕方ないのでこれを記入して、4/2に郵送しました。

4/2 iDeCoの保険者種別の切り替えと、掛け金額の変更

 これも加入している人にしか関係がないのですが、時系列順に紹介しているので勘弁してください。
個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入している場合、退職してサラリーマンから無職になると掛け金の限度額が変更になります。そのため、それを申告して変更用紙を取り寄せる必要があったので、4/2に使っている証券会社から変更用紙を取り寄せました。

 用紙が届くまでに待ち時間があったので、変更の書類を記入したのは4/10です。

4/4 国民年金への加入

 ここからは、退職者がほぼ全員する必要のある手続きです。

 私は、今まではサラリーマンで、厚生年金に加入していたのですが、退職して厚生年金ではなくなったので、国民年金に加入するために役所へ行きました。
 退職日の翌日から14日以内に行う必要のある手続きなので、私の場合は、4/14までに済ませておく必要があります。4/4に行ったので余裕でした。

 とくに免除等の特別な申請はしませんでした。付加年金を申し込んだり、クレジットカードで2年分前納しましたが、今回は失業保険の記事なので詳細は割愛です。

4/9 健康保険の任意継続加入手続き

 サラリーマン時代の健康保険をどうするかにはいくつかの選択肢がありますが、私はそんなに給与が高くなかったこともあり、入っていた全国健康保険協会(教会けんぽ)の任意継続が一番よいと判断して任意継続手続きを行いに、県にある保険協会の受付窓口まで行ってきました。
 私が行ったのは4/9で、一般的な期限は、「国民健康保険」に切り替えるなら退職後14日以内、「任意継続被保険者制度」を利用するなら20日以内です。どのみち余裕~。

4/10 離職票が届いたのでようやくハローワークへ行く準備開始

 ここまでは、離職票というハローワークへ申請をするのに必須の書類が手元になかったので、上記のような他の必要な手続きをこなして待っていました。
 4/10にようやくそれが届いたので、ハローワーク関連の行動開始。

 離職票の必要事項を記入して、マイナンバーカードなどの他の必要な書類をバックに詰めて、ついでに現地での手続きを省くためにスマートフォンでハローワークインターネットサービスで求職申込の仮登録というものを済ませて、次の日に早速ハローワークへ行きました。
 この辺の必要な書類、事前にやっておくことは、上の方にリンクを貼った「最初にハローワークへ行くときに必要な書類」という記事をご確認ください。書類だけではなく前日までに済ませておくべき準備全般について紹介しています。

 私の場合は、マイナンバーカードを持っていて必要書類が少なく済んだのと、やる気が極小すぎて再就職先の希望条件をあまり考えずにパパっと登録できたことから、用意は簡単に終わりましたが、人によってはそうはいかないので、持っていくものの準備は早めに済ませておくことをお勧めします。離職票以外は退職後すぐに準備できるはずです。

初めてのハローワーク

初めてのハローワーク通い(求職申込と受給資格の決定のために行くとき)は日時の制限がありません

 場所は、自分が住んでいるところの所轄のハローワーク。
 日時は、ハローワークが開庁している平日の朝8:30~16:00(最終受付)

 上記の範囲で自由に行くことができますが、込み具合によっては長い時間を待つことになります。私の体感的には、水~金曜日の午前中(できれば9時まで)が空いていると思います

 次回からは「次は何月何日の何時に来てください」というのをガッチリ指定されますが、初回だけはそれがありません。失業保険自体の制限として、退職から1年以内しか受け取れないという決まりはありますが、一般的なスケジュール感で手続きする分には制限なしと変わらないでしょう。
 ただし、偶然か必然か分かりませんが、「次回はこの日に来てくださいね」と言われる曜日が、初めてハローワークへ行った日と同じ曜日だったので、もしかしたら初めて行った日の曜日によってそこが変わってくるのかもしれません。まぁ、そこまで気にしなくていいと思います。

※4月は込み合います

 私は離職票が来たらすぐにハローワークへ行くと決めていたので、届いた翌日の4/11に申請をしに行きました。
 4月の木曜日の8:32。開庁して即入って、3番目に総合受付に並びました。それで手続きが終わったのが9:30を回ったあたりでした。

 3月末で退職する人は全国的に多いようですし、しかも、離職票が届くタイミングもみな同じくらいでしょう。早朝に行ったとはいえ、特に混む時期だったと思います。私が入ってからあっという間に人が増えて、書類を記入する台も満員になりました。
 私と同じように初めて来て申請の手続きをする人以外にも、求人検索機を使いにきたり、職業相談をしに来た人もいます。椅子に座れないほどではありませんでしたが、空いている椅子はほぼなく、どことなく疲れた様子の人も多かったので、私は座らず立って待っていました。

 早朝に行ってもそんな状態で、お昼が近づくにつれて人も増えていったので、繁忙期はある程度覚悟した方がよいと思いました。4月以外だと、12月末退職の人も多いと聞くので、1月も混みそうですね。

最初は総合受付で要件を伝えて、書類の確認を受ける

 総合受付は分かりやすいところに設置してあると思うので、そこで「失業保険の受給がしたい」ということを伝えましょう。
 それさえ伝えれば、窓口の方々は慣れたものなので、ササっと書類を確認してくれるか、番号札を発券してくれて、少し待つよう伝えられると思います。

 私は朝早くに行って人が少なかったので、総合窓口にいた一人がすぐ横のブースで書類を確認してくれました。

 ここの確認は、離職票や身分証明書をさっと見るだけでした。「今日は必要書類がありますが、持ってきてらっしゃいますか?」くらいの。

先に求職申込を済ませて、ハローワークで仕事探しをしている人として登録をしてもらう(失業保険の受給に必要)

 そして、ここでは本来「求職申込」の手続きをします(失業保険の申請はこのあと)。
私の場合は、事前に仮登録を済ませていたので、「インターネットサービスで求職申込をしています」ということを伝えたら、あとは職員さんが私の離職票などから検索をかけてくれて、登録内容に問題がないかチェック→OKが確認できたら、「ハローワーク受付票」というバーコードが載った紙を渡されて終了でした。

 ただし、事前に登録を済ませていない場合は、その場で登録作業が必要になります。
 ハローワークに置いてあるパソコンからか、紙の用紙でかを選べるらしいですが、どちらかに自分の個人情報・学歴職歴・希望している求人の条件などを入力(記入)して、内容に問題がないかないかチェックを受けないと、求職申込ができません。

 情報を登録するためには、自分の卒業年度や資格の正式名称などを把握しておく必要があるので、書類をひっくり返さないと分からないという方は、家でできる事前登録を強くお勧めします。
 また、ハローワークで登録作業をするということはその場に長くいるということです。人が多く、その中には職が決まらずピリピリしているもいるかもしれません。私が行ったときは、前述のとおりスムーズに手続きできたので長い時間そこに留まりはしませんでしたが、それでも、壮年の方が長い間真剣に相談をしてらっしゃる姿や、お母さんの手続きのために同行した小さなお子様が耐えきれず泣いてしまうのを見かけました。ハローワークの雰囲気が悪いというわけではありませんが、「ずっとここにいたい」と思える雰囲気ではないと思うので、そういった意味でも、事前登録をしておいて、ササっと済ませてしまうのをおススメしたいと思っています。

この辺の事前登録については、持っていく書類についての記事の後ろの方に書いてありますので、登録方法など、もう少し詳しく知りたいという方はこちらをご参照ください。↓

求職申込が終わったら、失業保険の受給申請へ

 基本的に、求職申込は総合受付か、申し込み専用の場所で。失業保険関連の手続きについてはそれとは別の場所で受付になると思われます。私の場合は、受付票を受け取った後で移動するように指示され、職員さんの案内と天井から吊り下げられている看板を頼りに移動しました。
 すぐ隣のような分かりやすい場所ではなかったです。むしろ、今後の失業保険の受け取りなどの手続きには総合窓口を経由する必要がないためか、ちょっと遠い場所に設置されていました。

 おそらくハローワーク内の部署の場所や細かな手続きの流れには、それぞれの行くハローワークによって少しずつ違いがみられるのではないかと思います。私の手続きもあくまでも、私の行ったハローワークでは、の話ですので、細部は異なるものと思っておいて下さい。

 というわけで、私の行ったハローワークの場合になりますが、そこの窓口は失業保険の「認定日」に来た人と、今回のような「受給の申請」に来た人が一緒くたに扱われていました。目立つところに設置された黒板的なところに書いてある、「それぞれの手続きに必要な書類をクリップで留めて、ボックスへ入れてください」という案内に従い、離職票2枚と総合受付でもらったばかりの「ハローワーク受付票」をクリップでまとめてボックスへ。
 書類の内容などで要件を判断して、対応できる担当者が順番に受付を行うシステムのようです。

 書類を提出した後はたくさん置いてある椅子のところで待ちました。私の場合は早朝+事前に求職申込仮受付をしていたことで、おそらく申請手続きに来た人の中ではぶっちぎりNo.1の早さで受付まで到着したようだったので、すぐに呼ばれました。
 黒板のところに、「マイナンバーカードや口座の確認できる書類はお手元ですぐ出せるようにしておいてください」という案内が書いてあったので、待つ間にカバンから出しておきました。そのおかげで、呼ばれて受付ブースへ行ったと同時に、私の手元を見た職員さんから「書類はお持ちですねー」と嬉しそうに言っていただけました。よかった。

書類がそろっていれば、説明を受けて、初回手続きは終了。

 あとは、離職票の内容を確認してもらい、失業保険についての説明や、次回の手続きについての説明を受けるだけなので、書類に不備が無ければ話を聞いているだけでOKです。
 このときに、「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」などのハローワークについての説明書きももらうのではないかと思います。これは後々まで役に立つので、しっかりとっておいてください。

 書類の不備や、失業保険を受給する要件を満たしていないなどのトラブルがなければ、受給資格の決定が下りたことを伝えられ、「あなたの場合は何日分支給されます」「途中で就職した場合は再就職手当が受給できますが、むこう1か月はハローワークからの紹介求人に限ります」などの個々の受給期間を教えてくれて、何もわからない初心者に向けた注意事項なども丁寧に説明してくれます。

 質問や相談があれば、このときにしてしまうのが一番落ち着いてお話できると思います。

注意事項はしっかりきくこと

 なお、ここで大事な注意点として、「失業の状態」という失業保険を受給する要件を満たすために7日間の期間が設けられていることの説明があると思われます。

失業の状態
・積極的に就職しようという意思があること。
・いつでも就職できる能力(健康状態・環境など)があること。
・積極的に仕事を探しているにもかかわらず、現在職業に就いていないこと

 上記カレンダーはブログ著者の場合の日付になりますが、4/11が本日、ハローワークへの初回通所で失業保険の受給申請をした日です。

 この日から7日間は「待期期間」という期間で、この7日間を「失業の状態」で過ごすことによって現在職業に就いていないとみなされ、失業保険の受給要件の1つを満たすことになるようです。
 この期間は失業保険の支給期間とはなりませんので、保証は1円もありませんし、「失業の状態」でなければならないのでむやみなアルバイト等も行えません。もちろん、申請をする前の失業期間が待期期間の扱いになることもありません(私の場合は4/1~4/10の間失業の状態でしたが、申請をする前なので、この期間は無関係となり、4/11からが待期期間として認められます)。
 面倒きわまりないですが、諦めましょう。
 この期間に何らかの事情で待機することが難しい場合は、説明を受けたときにそのままハローワーク職員さんへ相談しましょう。

次回は、雇用保険説明会に出席するよう案内される

 大事な注意点として、この日に「〇月〇日に××で行われる雇用保険説明会に出席してください」ということも指示されると思います。
 指定された日時、および同時に決まっている「失業認定日」も特別な事情がなければ、求職者側に変更の権利はありません。
 特別な事情として、就職に関わること、冠婚葬祭、怪我病気など変更が認められる事由もありますので、とりあえず直近で指示される「雇用保険説明会」と「最初の失業認定日」に予定が入っている場合はその場で相談しましょう。

 雇用保険説明会の会場も、参加人数が多いため、ハローワークではない別の施設の講堂などで行われるようです。私の場合は、ハローワークから徒歩20分くらいの図書館に併設された舞台?的なところで開催された説明会に赴きました。
 当日ハローワークへ寄ることはありませんので、場所が分からなければ、職員さんに聞いておきましょう。
 持っていくものは、その場でもらったであろう「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」と筆記用具、身分証明書だけでOKとのことでした。

 ちなみに、次にハローワークへ行くのは「最初の失業認定日」となり、その日までに「求職活動」というものを1度こなしておく必要がありますが、それが=「雇用保険説明会に出席すること」となりますので、最初の失業認定日までにはとくに企業の面接を受けたりする義務は発生しません。
 言われたことを言われたとおりにするだけでクリアできるので、気楽に構えておいて大丈夫です。

 全ての説明を聞いて理解できれば、本日の申請は全て終了です。

最初が一番手間がかかる

 何事もそうだったりしますが、ハローワークでの失業保険の受給の手続きも、最初が一番面倒です。やることが多いので、人や場所(所轄のハローワーク)によっては手続きに半日かかったという話も聞きます。

 ただ、これを乗り越えてしまえば、あとの手続きは結構楽です。今後、失業保険を受け取るための要件になってくる「求職活動」についても、最初に設定してしまえば聞き流すだけでOKのオンラインセミナーや、ハローワークに行ったついでに数分でこなせる職業相談など、比較的楽な方法があります。(別記事にて紹介しているので、まとめページから探すか、このまま時系列順に記事を読んでいけば確認することが出来ます。)

 プラスで就職活動がある人は今後も大変だと思いますが、求職申込をしたことで、ハローワークでの職探しができるようになり、ハローワークのサービスを利用することもできるようになりました。サービスを利用すれば、面接練習や資格取得に役立てることもできます。そういった意味でも、最初の申請を終えてしまえば気持ち的にも少し楽になれると思うので、とりあえずここを目指して頑張ってください。

では、次回は雇用保険説明会についての記事で。

 

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